ふるさと納税、10月改正で返礼品はどう縮んだか
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「ふるさと納税、また改悪されるらしい」——SNSでそんな言葉を見かけて、なんとなく不安になっていませんか。2025年10月にサイトのポイント付与が禁止されたばかりなのに、今度は2026年10月1日から新しいルールが始まりました。
先に結論をお伝えします。2026年10月の改正で「制度がなくなる」わけではありません。あなたが払える寄付の上限も、税金が控除される仕組みも、これまで通りです。 変わるのは「同じ寄付額でもらえる返礼品の中身」です。旧ルールでの寄付は2026年9月30日で終わりました。
この記事では、総務省が公表した一次情報をもとに、①何がどう変わったのか、②あなたの寄付にどう響くのか、③10月以降に今年の分を寄付するとき何をすればいいか、を順番に整理します。
(この記事の制度情報の最終確認日:2026-10-04。記事公開時は改正前でした。10月1日を過ぎたため、改正後の前提に書き直しています)
そもそも何が変わったのか——総務省の発表を一次情報で確認
2025年6月24日、総務省は「ふるさと納税の指定基準の見直し等」を公表しました。適用は2026年10月1日からです。改正の中身は大きく3つあります。
1. 「募集費用5割以下」から「寄付金活用可能額52.5%以上」へ
これまで、自治体がふるさと納税の募集にかけてよい経費は「寄付額の5割以下」と決まっていました。10月1日からはこの5割基準が削除され、代わりに寄付額から募集費用を差し引いた「寄付金活用可能額」を、寄付額の52.5%以上残すことが求められています。募集費用には、ワンストップ特例の事務費用や寄付金受領証の発行費用といった付随費用も含めて計算します。
言い換えると、返礼品・送料・手数料などに回せるお金は5割から47.5%以内に圧縮されました。下限は2027年10月からの指定で55%、その後57.5%、60%と段階的に上がり、経費全体は4割へ近づいていきます。返礼品は「実質的に縮む」方向だと理解しておくのが正確です。(2026-10-04訂正:公開時は「5割の中に付随費用も含める」と書いていましたが、総務省資料に合わせて改めました)
2. 地場産品の基準が厳しくなる
返礼品として認められる「地場産品」の基準も厳格化されます。付加価値の過半がその自治体の区域内で生じていることが求められ、加工品のうち熟成肉と精米については、原材料がその自治体と同じ都道府県内で生産されたものに限って認められます。
3. 募集費用の透明化
自治体が1つの支払先に年間100万円以上の募集費用を支払った場合、その支払先・金額・目的を公表することが義務づけられます。これは寄付者というより、制度の透明性を高めるための変更です。
改悪と決めつける前に、「制度が長く続くための調整」という側面も知っておくと冷静に判断できます。
あなたの寄付にどう響くのか——「上限」と「返礼品」を分けて考える
ここが一番の誤解ポイントです。ふるさと納税で気にすべき数字は2つあり、今回の改正で変わるのは片方だけです。
- 控除の上限額(あなたが実質2,000円の負担で寄付できる金額の目安)→ 変わりません。年収や家族構成で決まる仕組みはこれまで通りです。
- 返礼品の量・内容(同じ寄付額でもらえるモノ)→ 見直される可能性があります。
具体的には、これまで1万円の寄付でもらえていた量が減ったり、同じ返礼品の寄付額が1万2,000円前後に上がったり、定期便の回数が調整されたりといった変化が出る自治体が想定されます。すべての返礼品が一律に減るわけではありませんが、「10月以降のほうが確実にお得になる」とは考えにくいのが実情です。
ふるさと納税 | 2026年10月改正
9月末までと10月以降で何が変わった?
控除の上限は不変。変わるのは返礼品の中身です
| 寄付の上限額 | 返礼品の量・内容 | |
|---|---|---|
| 2026年9月末まで 旧ルール(終了) | ○ 年収で決まる上限は従来どおり | ○ 旧ルールの返礼品(受付終了) |
| 2026年10月以降 新ルール | ○ 上限額の仕組みは変わらない | △ 量が減る・寄付額が上がる可能性 |
- ※すべての返礼品が一律で縮むわけではありません。自治体・品目により差があります
- ※控除の上限額は年収・家族構成で決まり、今回の改正では変わりません
資産化計画
10月以降に今年の分を寄付するときの3つのこと
「改悪されたから、もうやめたほうがいい」と考える必要はありません。大切なのは、自分の上限額の範囲で、無理なく計画的に使うことです。そのうえで、12月31日までに今年の分を寄付するときにやっておくと安心なことを3つ挙げます。
① まず自分の控除上限額を把握する
ふるさと納税は、上限を超えて寄付した分は自己負担になります。年収や家族構成から上限の目安を確認しましょう。共働きなら夫婦それぞれの年収で計算します。上限が分かって初めて「年内にあといくらまで使えるか」が見えてきます。
② 目をつけていた返礼品の今の内容を確認する
日用品(お米・トイレットペーパー・洗剤など)や、量が魅力の返礼品は、改正の影響を受けやすい代表格です。夏にお気に入りに入れた返礼品も、10月以降は量や寄付額が変わっていることがあります。寄付する前に、今の掲載内容で比べ直してください。また、「お得だから」と使わないモノを大量に頼むのは本末転倒です。
③ ワンストップ特例か確定申告か、手続きを決めておく
寄付先が5自治体以内で、確定申告の予定がない会社員なら、ワンストップ特例が使えます。2026年分の申請期限は2027年1月10日必着(土日の関係で自治体により1月13日まで延ばす場合あり)です。6自治体以上に寄付した人や、副業などで確定申告をする人は、確定申告で控除を受けます。
家計全体のお金の流れを整理したい方は、ふるさと納税の寄付履歴も含めて支出を可視化できる家計簿アプリを使うと、上限管理がぐっとラクになります。
「今の上限額を、今の掲載内容で比べて、計画的に使い切る」——これが10月以降の一番かしこい動き方です。
寄付を始めるなら、大手のふるさと納税サイトから選ぶのが手軽です。返礼品の掲載数が多く、初めてでも画面が分かりやすいサイトがいい人には、大手の「さとふる」が定番です。
ポイント還元を組み合わせたい人は、 au PAY 経由の寄付も一つの選択肢です。
よくある質問
Q1. 2026年10月から、ふるさと納税はなくなったのですか?
いいえ。制度自体は続いています。なくなったのではなく、自治体が返礼品にかけられる費用のルールが厳しくなっただけです。あなたが寄付できる上限額も、税金が控除される仕組みも変わりません。
Q2. 私の控除の上限額は、10月の改正で下がりましたか?
下がっていません。上限額は年収や家族構成で決まる仕組みで、今回の改正の対象外です。変わるのは「同じ寄付額でもらえる返礼品の中身」であって、寄付できる枠ではありません。
Q3. 高所得者は控除に上限がつくと聞きました。私も対象ですか?
給与収入が約1億円相当(合計所得金額4,000万円超)といった非常に高い所得の方を対象に、2027年から特例控除額に193万円の上限が設けられます。一般的な会社員の家庭は対象外と考えて差し支えありません。
Q4. 9月中に寄付しそびれました。もう遅いですか?
遅くありません。今年の控除の対象になるのは12月31日までの寄付で、上限額の仕組みも変わっていません。変わったのは返礼品の中身なので、今の掲載内容で比べてから選べば十分です。人気の返礼品は年末に品切れしやすいので、10〜11月のうちに決めておくと選べる幅が広くなります。
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参考情報
- 総務省「ふるさと納税の指定基準の見直し等」(令和7年総務省告示第220号):https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zeimu04_02000144.html
- ふるさとチョイス「2026年10月の制度変更に伴うお礼の品への影響」:https://www.furusato-tax.jp/feature/a/regulatorychanges/2026
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。ふるさと納税の控除上限や手続きの詳細は、お住まいの自治体・税務署の最新情報をご確認ください。